男性

適切な治療で改善は可能

医者

整った生活のリズムが重要

躁うつ病の原因は遺伝的要素が大きな影響を与えていることが解明されてきました。一方で遺伝のみを理由に発症する、所謂遺伝病ではないことも解明されています。現在では躁うつ病は遺伝的要素と、環境や性格の要素が絡み合い、そこに過度なストレスや生活のリズムの乱れが加わることで発症するものと考えられています。このような原因で発症する躁うつ病を患った際に病院で受けられる治療は薬物療法と精神療法が柱となります。薬物療法の中心となるのは気分安定剤の服用です。気分安定剤は躁とうつ、どちらであっても気分の波を小さくし、安定させるための薬です。それに加えて抗精神病薬や抗うつ剤、睡眠薬などを対症療法が求められる際など、必要に応じて医師から処方され、組み合わて服用するのです。精神療法は心理教育、認知行動療法、対人関係療法、社会リズム療法といった種類があり、いずれも病院の医師やカウンセラーなどのスタッフとの会話や取り組みを通じて、患者自身が自分の性格や考え方、そして自分の起こした行動などを客観的に見直し、意識や行動の有り方を改善することで躁うつ病の治癒や症状の改善を目指す治療法です。しかし、病院で受けられるこうした薬物療法や精神療法だけでなく、自ら生活のリズムを整え、十分な睡眠時間を確保することで症状を改善するように、また再発するきっかけを生じさせないように自己管理を行うことも、躁うつ病の再発や悪化を予防する上で重要な意味を持つことを認識しておくことが大切です。

うつ病との見分けが困難

躁うつ病は躁状態とうつ状態のどちらが先に発症するかは分かりません。ただし一般的にはうつ状態から始まるケースが多いと言われています。そして注意しなければならないのが、最初にうつ状態で発症した場合に、その症状が躁うつ病によるものなのか、うつ病によるものなのかを見分けることが医師にとっても容易ではないということです。このことに注意を要する理由は、躁うつ病とうつ病では治療法が異なるからです。うつ病の場合は抗うつ剤を服用します。一方で躁うつ病の場合、前途の通りうつ症状が重い場合などに病院から対症療法として抗うつ剤を処方されることもありますが、薬物療法の中心は気分安定剤です。そして躁うつ病の場合、うつ症状が重い場合でなければ、抗うつ剤を服用するとかえって躁の症状を引き起こしてしまうリスクがあるため、相当に重症なうつ症状でない限りは一般的に抗うつ剤は用いないのです。つまり、躁うつ病によるうつ症状の患者に抗うつ剤を処方してしまうと却って躁うつ病が悪化してしまうというリスクがあるのです。躁うつ病の発症年齢は20代がピークとなっています。また、躁うつ病によるうつ症状にはうつ症状の発症が急性であったり、うつ症状の状態が比較的重症であったり、或いはうつ症状が幻覚や妄想などの精神症状を伴って発症するといった特徴もありますので、20代でこれらの特徴に該当するうつ症状を発症した場合には、特にうつ病ではなく躁うつ病の可能性もあることを念頭に入れて経過観察をしながら治療を進めていく必要があるのです。